専門知識だけじゃダメ、ってこと
今日はちょっと真面目な話なので、うちにネタを期待してこられた方(←いるのか?(笑))には申し訳ない。
このブログでもちょこちょこ書いてますが、私の勤務先は皮膚科の門前なので、敏感肌の患者さん用の化粧品や石鹸・シャンプーなんかも取り扱ってます。
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小さくてちょっと見づらいかもですが、上の商品には「D」下の商品には「A」というアルファベットが書かれています。
どちらも同じ敏感肌用の固形石鹸ですが、それぞれ「乾燥肌用」と「オイリー肌用」で、対象患者さんは正反対となります。
今日こんなことがありました。
患「(DとAを見比べて)この石鹸何が違うの?」
し「Dは乾燥肌、Aはオイリー肌の方用なんですよ」
患「そうなの!?いつものドラッグストアには青いの(A)しかないから、ずっと青いの使ってたんだけど…」
この方は乾燥肌が治らないからとこの石鹸を使い始めたらしいのですが、乾燥肌の方がAを使えば当たり前ながら皮脂が余計に落ちて乾燥が酷くなります。
本人さんも使い始めてから何となくカサつきを感じていたそうです。
この事例では行きつけのお店にAしかなく、「敏感肌用」と書いてあるからとそれを使ってしまっていたわけですが、では何がいけなかったのでしょうか?
もちろん全種類揃っていれば、どれが自分に合っているのか患者さん自身が聞くことができたのでしょうが、そうでなくとも販売する側がオイリー肌なのか確認してあげれば良かったわけですよね。
薬剤師は医薬品のプロフェッショナル。
じゃあ医薬品知識だけ持ってれば、健康食品や化粧品は他の人に任せておけばいい?
それじゃダメなんですよね。
私も常々そのことを痛感しているので今回の事例は見抜けましたが、「いつも使っているから」という患者さんの言葉を鵜呑みにせず、何が最善なのかをしっかり考えていく必要があるなって思いました。
それでもお肌のことなんかは化粧しない男性には分かりにくい分野ではあるんですけどね (^o^;)
追記:
ページ用量の問題なのか、ときどきAのリンクがはてな内になりますね。
何となくイメージがつかめれば同じなのですが。